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胆石の検査方法とは?血液検査でわかるのか、エコーやCTとの違いを解説

胆石の検査方法とは?血液検査でわかるのか、エコーやCTとの違いを解説

大阪・梅田の大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニック 院長の岩村宣亜です。

「胆石はどの検査でわかるのか」「血液検査が正常なら心配ないのか」と、検査の選び方や結果の見方に疑問を持つ方は少なくありません。

胆石があるかどうかは、血液検査だけでは判断できません。胆のうの石を調べる基本の検査は、腹部超音波(エコー)検査です。血液検査では炎症や胆汁の流れの異常を確認し、必要に応じてCT・MRIなどを組み合わせます。

この記事では、胆石の検査方法と、血液検査・エコー・CTそれぞれでわかること、受診から結果説明までの流れ、費用の目安を解説します。

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大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニック
院長 岩村宣亜
京都大学医学博士(肝胆膵移植外科学)、消化器外科専門医
2022年8月に大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックを開院。2026年9月には、大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニックを開院。患者さまの早期社会復帰を支える「内視鏡日帰り手術」の普及に取り組んでいます。
京都大学医学博士(肝胆膵移植外科学)、消化器外科専門医
2022年8月に大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックを開院。2026年9月には、大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニックを開院。患者さまの早期社会復帰を支える「内視鏡日帰り手術」の普及に取り組んでいます。

胆石の検査方法|まず知っておきたいこと

胆石の検査には、腹部超音波検査、血液検査、CT・MRIなどがあります。胆石そのものを確認する検査と、炎症や合併症を調べる検査を組み合わせて診断します。

胆石の診断は腹部超音波(エコー)検査が基本です

胆のうに石があるかを調べる際は、まず腹部超音波検査を行います。日本消化器病学会の『胆石症診療ガイドライン2021』でも、胆のう結石が疑われる場合は、腹部超音波検査と血液検査を基本とする流れが示されています。1)

腹部超音波検査は、お腹の表面に器具をあて、超音波の反射を利用して体内の臓器を画像として映し出す検査です。放射線を使わず、胆のう内の石や壁の状態を観察できます。健診や人間ドックでも、胆石の発見に用いられています。

血液検査・CTは目的が異なります

血液検査では、胆石そのものではなく、炎症や胆汁の流れの異常などを調べます。CTは、石の成分によっては胆石が映りにくい一方、炎症の広がりや周囲の臓器の状態を確認するのに役立ちます。

腹部超音波検査で十分に観察できない場合や、胆管の石、胆のう炎などが疑われる場合は、CT・MRIなどで詳しく調べます。検査ごとに役割と限界があるため、一つの検査だけで判断するのではなく、症状や結果に応じて使い分けます。

胆石は血液検査でわかるのか

血液検査だけでは胆石の有無はわかりません

血液検査だけで「胆のうに石があるかどうか」を判定することはできません。胆のう内に石があっても、炎症や胆汁の流れの障害を起こしていなければ、数値に異常が出ないことがあります。

そのため、血液検査が正常でも胆石を否定することはできません。石の有無は、腹部超音波検査などの画像検査で確認します。

血液検査でわかるのは炎症や胆汁の流れの異常

胆石が胆のう管や胆管をふさぐと、胆のう炎や胆汁の流れの障害が起こることがあります。胆管で感染を伴うと胆管炎に、胆管と膵管の出口付近に石が詰まると胆石性膵炎につながる場合もあります。

血液検査は、炎症反応や肝臓・胆道・膵臓に関連する項目を調べ、こうした合併症を評価するために行います。ただし、血液検査だけで炎症の場所や原因を確定することはできず、診察や画像検査の結果とあわせて判断します。

「異常なし」でも胆石があることは珍しくありません

健診の血液検査で異常がなくても、腹部超音波検査で胆石が見つかることがあります。血液検査の「異常なし」は、胆石がないことを意味するものではありません。

食後の右上腹部やみぞおちの痛みなどが続く場合は、血液検査が正常でも医療機関へ相談してください。症状があるのに「数値が正常だから大丈夫」と判断せず、必要に応じて画像検査を受けることが大切です。

腹部超音波(エコー)検査でわかること

胆のうの石を見つけるのに適した検査です

腹部超音波検査は、胆のう内の石を見つけるのに適しています。胆石は明るく映り、その後ろに音響陰影と呼ばれる影を伴うことがあり、体の向きを変えたときの石の動きも診断の手がかりになります。

日本消化器内視鏡学会の公開情報では、胆のう結石は腹部超音波検査で約98%が診断可能とされています。2) ただし、この数値はすべての患者さまや検査条件に当てはまるものではなく、当院の診断成績を示したものでもありません。

小さな石や、腸のガス、体格、食後の胆のう収縮などによって、十分に観察できない場合があります。「エコーで見つからなければ、胆石は絶対にない」とは言い切れません。症状やほかの検査結果から疑いが残る場合は、追加の検査を検討します。

胆のうから胆管へ移動した石などの総胆管結石は、腹部超音波検査だけでは見つけにくいことがあります。胆のう結石と総胆管結石では、検査での見つけやすさが異なります。

大きさ・数・胆のうの壁の状態を確認します

腹部超音波検査では、石の有無に加えて、次のような点を確認します。

  • 石の大きさや数、体の向きを変えたときの動き
  • 石の映り方や、音響陰影の有無
  • 胆のう壁の厚さや形の変化、腺筋腫症や腫瘍を疑う所見
  • 胆のうの大きさや、内部の胆汁の状態
  • 胆管の太さや、拡張の有無

これらは、経過観察、追加検査、薬物療法、手術などを検討する材料になります。ただし、石の成分を超音波検査だけで確定したり、薬で溶ける石かを判断したりできるとは限りません。必要な画像検査や診察結果を組み合わせて、治療方針を決めます。

検査の受け方

お腹に専用のゼリーを塗り、プローブと呼ばれる器具をあてて観察します。見えやすい位置を探すために、息を止めたり、体の向きを変えたりすることがあります。検査時間は15分程度が目安ですが、観察範囲や見え方によって前後します。

食後は胆のうが収縮して小さくなり、石や壁の状態が見えにくくなるため、通常は検査前の数時間、食事を控えます。食事を控える時間や飲水・服薬の扱いは、予約時に医療機関へ確認してください。

CT・MRIとの違い|どんなときに行うのか

CTでは映りにくい胆石があります

CTはX線を使って体の断面を撮影する検査です。胆石の見え方は、カルシウムの含有量などによって異なります。

カルシウムを多く含む石はCTで確認しやすい一方、石灰化の乏しいコレステロール胆石などは、周囲の胆汁と区別しにくいことがあります。そのため、CTで胆石が見つからなくても、腹部超音波検査などで確認される場合があります。

胆のうの石を調べる際に腹部超音波検査が基本となるのは、このような違いがあるためです。CTが不要ということではなく、胆石の有無以外にも評価したいことがある場合に役立ちます。

胆管の石や合併症が疑われる場合の精密検査

総胆管結石が疑われる場合には、MRIを用いて胆管や膵管を描き出すMRCPが検討されます。MRCPは通常、静脈から造影剤を注射せずに行えますが、小さな石などは見つからないこともあります。疑いが残る場合は、超音波内視鏡(EUS)などを追加することがあります。

胆のう炎や膵炎が疑われる場合には、CTで炎症の範囲や合併症を確認します。胆のう壁に腫瘍を疑う変化があるときは、造影CT、MRI、EUSなどを組み合わせ、壁や周囲の臓器を詳しく評価します。

精密検査は、症状、腹部超音波検査、血液検査の結果に応じて選びます。すべての方がCTやMRI、EUSを受けるわけではありません。

血液検査で確認している項目

肝臓・胆道の数値(AST・ALT・γ-GTP・ALP・ビリルビン)

AST・ALTは、肝細胞の障害などで上昇する項目です。γ-GTPやALPは、胆汁の流れが滞ったときなどに上がることがあります。

ビリルビンは胆汁に含まれる色素です。胆管が石でふさがれるなどして血液中のビリルビンが増えると、皮膚や白目が黄色くなる黄疸が現れる場合があります。

これらの値は、胆管の閉塞や肝臓・胆道の異常を考える手がかりになります。ただし、胆石以外の原因でも変動するため、数値だけで胆石による異常と決めることはできません。

炎症の数値(白血球・CRP)と膵臓の数値

白血球数とCRPは炎症の評価に用います。胆のう炎や胆管炎で上昇することがありますが、ほかの病気でも変化するため、症状や画像所見とあわせて解釈します。

アミラーゼやリパーゼは、膵炎が疑われるときに確認する酵素です。胆石が胆管と膵管の出口付近に詰まり、胆石性膵炎を起こしている場合にも上昇することがあります。

数値が高いときに考えられること

炎症反応の上昇は胆のう炎や胆管炎、胆道系の数値やビリルビンの上昇は胆汁の流れの障害、膵酵素の上昇は膵炎を疑う手がかりになります。ただし、こうした組み合わせだけで病名や重症度が決まるわけではありません。

反対に、血液検査が正常でも、症状や検査を受けた時期によっては、胆のう炎などを否定できません。ガイドラインでも、全身の炎症所見が明らかでない急性胆のう炎への注意が示されています。1)

強い腹痛が続く、発熱や黄疸がある、嘔吐で水分をとれないといった場合は、過去の血液検査が正常でも速やかに受診してください。緊急性は、診察、画像検査、症状の経過を含めて判断します。

検査の流れと費用の目安

受診から結果説明までの流れ

まず問診で、食後の痛みなどの症状や、健診で指摘された内容を確認します。健診結果票や、過去の血液検査・画像検査の結果があれば持参してください。

診察のうえ腹部超音波検査で胆石と胆のうの状態を確認し、必要に応じて血液検査を行います。超音波の画像は検査中に確認できますが、結果説明のタイミングや、血液検査の結果が出るまでの時間は、医療機関や検査項目によって異なります。

結果をもとに経過観察や治療の必要性を説明し、CT・MRIなどが必要な場合は、対応できる医療機関をご紹介します。

費用の目安(健康保険3割負担の場合)

症状や健診結果を踏まえ、医師が診療上必要と判断して行う胆石の検査は、保険診療の対象となります。初診料・腹部超音波検査・血液検査を合わせた3割負担の自己負担額は、おおよそ3,000〜5,000円程度が目安です。検査項目や加算などによって前後します。

腹部超音波検査そのものは、通常の外来で行う「断層撮影法・胸腹部」の所定点数530点から計算すると、3割負担で約1,600円です。これは検査料のみの目安で、診察料や採血・血液検査の費用などは別にかかります。

CT・MRIを追加する場合は、別途数千円〜1万円程度の自己負担が目安となりますが、撮影方法、造影剤の使用、施設の算定内容などによって変わり、この範囲を超えることもあります。

健診や人間ドックとして受ける検査は、保険診療とは扱いが異なります。検査だけを希望する場合も含め、保険適用の有無と費用は受診先に確認してください。

検査で胆石が見つかったら

症状がなければ経過観察が基本

症状のない胆のう結石は、直ちに手術が必要とは限らず、経過観察となることが一般的です。検査の間隔は、石の大きさや胆のう壁の状態などに応じて決めます。

ただし、石が大きい場合や、胆のう壁に注意すべき変化がある場合など、無症状でも追加検査や手術を検討することがあります。総胆管結石は胆のう結石と対応が異なりますので、「痛みがなければ経過観察でよい」と一律に判断できるわけではありません。

大きな胆石については『「胆石が大きい」と言われたら|手術の目安・放置の危険を専門医が解説』を、治療せずに経過をみる場合については「胆石をほっとくとどうなる?自然に治るのか、受診の目安を解説」をご覧ください。

症状がある場合は治療の検討を

食後の右上腹部やみぞおちの痛みが胆のう結石によるものと判断された場合は、治療を検討します。症状のある胆のう結石症では、腹腔鏡下胆のう摘出術が標準的な治療です。

腹腔鏡下手術は、開腹手術に比べて傷が小さい方法です。胆のうの状態や持病、帰宅後の療養環境などの条件が合えば、日帰りで行える場合もあります。手術の流れやリスク、費用は「胆のう摘出手術とは?治療の流れ・費用・日帰り手術の適応を解説」で解説しています。

胆石の検査に関するよくあるご質問

Q.健診の血液検査が正常でも胆石はありますか?

A.あります。血液検査は胆石そのものを見つける検査ではなく、炎症や胆汁の流れの異常などを調べるものです。数値が正常でも胆石は否定できないため、症状や健診結果に応じて腹部超音波検査などで確認します。

Q.検査の前に食事を抜く必要はありますか?

A.腹部超音波検査では、食後の胆のう収縮によって石や壁が見えにくくなるため、通常は検査前の数時間、食事を控えます。水やお茶を飲める場合もありますが、飲める種類や量、服薬の扱いは医療機関に確認してください。

Q.胆石の検査は何科で受けられますか?

A.消化器内科または消化器外科が主な受診先です。手術を検討する場合は、胆のうの腹腔鏡手術に対応する消化器外科へ相談します。

受診先の選び方は「胆石は何科を受診する?受診の目安と検査・治療について解説」をご覧ください。

Q.手術の前にはどんな検査をしますか?

A.胆石と胆のうの状態に加え、手術や全身麻酔に向けて全身の状態を確認します。血液検査、心電図、胸部レントゲン、呼吸機能検査などが検査の例ですが、全員にすべてが必要というわけではありません。年齢、持病、症状、手術・麻酔の内容に応じて、必要な検査を行います。

また、必要に応じて、胆管の状態を確認するMRI・MRCPなどを事前に受けていただく場合もあります。

まとめ|胆石の有無は腹部超音波検査で確認しましょう

胆石があるかどうかは、血液検査だけでは判断できません。胆のうの石を確認する基本の検査は腹部超音波検査で、血液検査は炎症や胆汁の流れの異常などを評価するために行います。

CTでは映りにくい胆石もあり、胆管の石や合併症が疑われる場合は、MRI・MRCP、EUSなどを組み合わせます。どの検査にも限界があるため、症状と検査結果をあわせて判断します。

健診で胆石を指摘された方や、血液検査は正常でも気になる症状がある方は、医療機関へ相談してください。強い腹痛や発熱、黄疸などがある場合は、過去の検査結果だけで安心せず、速やかな受診が必要です。

胆石の検査をご希望の方は当院までご相談ください

大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニックは、胆石・胆のうポリープなど、胆のう疾患の診断と治療に特化した専門クリニックです。京都大学医学博士(肝胆膵移植外科学)・消化器外科専門医の院長が、診察から手術まで担当いたします。

当院では、腹部超音波(エコー)検査と血液検査による胆石の評価を、外来で当日中に行っています。健診で胆石を指摘された方、症状はあるものの血液検査では異常がなかった方も、検査結果票をお持ちのうえご相談ください。

日帰り手術が適していると判断した方には、腹腔鏡下胆のう摘出術を日帰りで行っています。JR大阪駅から徒歩3分の場所にあり、土日祝も診療しています。

受診予約は、お電話またはWeb予約で受け付けています。受診前に確認したいことがある方は、医師によるLINE無料相談もご利用いただけます。お気軽にご相談ください。

参考文献

1) 日本消化器病学会編. 胆石症診療ガイドライン2021(改訂第3版). 南江堂, 2021.

2) 日本消化器内視鏡学会. 「CTでは見えなかった総胆管結石が、他の検査で発見できるのでしょうか?」.

この記事の監修者

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大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニック
院長 岩村宣亜
京都大学医学博士(肝胆膵移植外科学)、消化器外科専門医
2022年8月に大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックを開院。2026年9月には、大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニックを開院。患者さまの早期社会復帰を支える「内視鏡日帰り手術」の普及に取り組んでいます。
京都大学医学博士(肝胆膵移植外科学)、消化器外科専門医
2022年8月に大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックを開院。2026年9月には、大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニックを開院。患者さまの早期社会復帰を支える「内視鏡日帰り手術」の普及に取り組んでいます。
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