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胆のうの病気の初期症状とは?見逃したくないサインと受診の目安

胆のうの病気の初期症状とは?

大阪・梅田の大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニック、院長の岩村宣亜です。

「健康診断で胆のうの異常を指摘された」「食後にみぞおちが重くなることがある」。そのような方の中には、「胆のうの病気では、最初にどんな症状が出るのだろう」と不安に感じている方もおられるのではないでしょうか。

胆のうの病気は、初期には自覚症状が出ないことが多くあります。症状が出る場合は、食後のみぞおちの痛みや重さ、右肩に抜けるような痛み、吐き気などがみられます。発熱や黄疸を伴う場合は、早めの受診が必要です。

この記事では、胆のうの病気の初期症状と、すぐに受診したい危険なサイン、症状から考えられる主な病気、受診の目安について解説します。

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大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニック
院長 岩村宣亜
京都大学医学博士(肝胆膵移植外科学)、消化器外科専門医
2022年8月に大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックを開院。2026年9月には、大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニックを開院。患者さまの早期社会復帰を支える「内視鏡日帰り手術」の普及に取り組んでいます。
京都大学医学博士(肝胆膵移植外科学)、消化器外科専門医
2022年8月に大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックを開院。2026年9月には、大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニックを開院。患者さまの早期社会復帰を支える「内視鏡日帰り手術」の普及に取り組んでいます。

胆のうの病気は初期症状が出にくい

胆のうは、肝臓の下にある袋状の臓器です。肝臓で作られた胆汁を一時的にためて濃縮し、食事をとると縮んで胆汁を十二指腸へ送り出し、脂肪の消化を助けています。

胆のうの病気には、胆石症や胆のう炎、胆のうポリープ、胆のう腺筋腫症、胆のうがんなどがあります。これらの多くは、初期には自覚症状がほとんどありません。たとえば胆のうにできる胆石(胆のう結石)では、約8割の方に自覚症状がないとされています1)。胆のうがんを含む胆道がんも、早期には症状がないことが多いとされています。

そのため、胆のうの病気は、健康診断や人間ドック、ほかの病気の検査として受けた腹部超音波検査で、偶然見つかることが少なくありません。「胆石がある」「胆のうにポリープがある」「胆のうの壁が厚い」などと指摘されて、初めて胆のうの病気を知る方も多くおられます。

症状がないからといって、問題がないとは限りません。健診で胆のうの異常を指摘された場合は、症状の有無にかかわらず一度専門医に相談し、経過観察でよいのか、詳しい検査が必要なのかを確認しておくことが大切です。

胆のうの病気で見られる初期症状

胆のうの病気でみられる症状の多くは、胆石が胆のうの出口をふさいだり、胆のうに炎症が起きたりすることで生じます。初期にみられやすい症状は、次のとおりです。

食後のみぞおち・右上腹部の痛みや重さ

胆のうの病気で最も多くみられるのは、みぞおちや右上腹部の痛みです。食後しばらくしてから症状が出やすいことが特徴とされています。脂肪の多い食事をとると胆のうが強く縮むため、揚げ物や肉料理など脂っこい食事のあとに、痛みや重苦しさを感じることがあります。

痛みは、しばらくすると自然に治まることもあります。そのため、「食べすぎただけ」「胃の調子が悪いだけ」と考えて、見過ごされやすい症状でもあります。

右肩や背中に広がる痛み

胆のうの痛みは、右肩に抜けるように感じられることがあります。右の肩甲骨のあたりや背中に痛みが広がるように感じる方もおり、肩こりや背中の筋肉の痛みと思い込んでしまうこともあります。

お腹の痛みと同じタイミングで、右肩や背中にも痛みや違和感が出る場合は、胆のうの病気の可能性も考えて受診を検討しましょう。

吐き気・胃もたれ・お腹の張り

痛みとともに、吐き気や嘔吐がみられることがあります。また、食後の胃もたれやお腹の張りといった、はっきりしない不調を感じる方もおられます。

ただし、胃もたれやお腹の張りは、胃や腸の病気でもよく起こる症状です。これらの症状だけで胆のうの病気かどうかを判断することは難しいため、症状が続く場合は医療機関で原因を確かめることが大切です。

痛みを何度も繰り返す・夜間に起こる

胆石による痛み(胆石発作)は、一度治まっても、繰り返し起こることがあります。夕食後から夜間にかけて痛みが出て、眠れないほどになることもあります。

痛みが治まっても、胆石がなくなったわけではありません。同じような痛みを繰り返す場合は、早めに受診しましょう。

発作が起きたときの対処法は「胆石発作が起きたら?痛みの特徴・対処法と受診すべき危険サイン」、胆石による痛みの場所や特徴は「胆石の症状とは?痛む場所・初期症状と受診すべき危険なサイン」で詳しく解説しています。

すぐに受診したい危険なサイン

次のような症状がある場合は、胆のうや胆管に炎症や感染が起きている可能性があります。夜間や休日であっても、早めに医療機関を受診しましょう。

発熱や寒気を伴う痛み

胆石のある胆のうや胆管に細菌が感染すると、高い熱が出るようになります。胆のうで起これば急性胆のう炎、胆管で起これば急性胆管炎と呼ばれます。急性胆のう炎は、みぞおちの不快感や鈍い痛みで始まり、進行すると右上腹部の痛みが強くなるとされています。

お腹の痛みに発熱や寒気を伴う場合は、我慢せずに受診してください。

皮膚や白目が黄色い・尿の色が濃い

胆石が胆管に詰まるなどして胆汁の流れが悪くなると、白目の部分や皮膚が黄色くなる黄疸がみられることがあります。褐色から黒っぽい色の尿が出たり、便の色が白っぽくなったりすることもあります。

急性胆管炎では、発熱と黄疸、右上腹部の痛みがそろってみられることがあり、早急な治療が必要です。

強い痛みが長く続く・だんだん強くなる

胆石による痛みは、しばらくすると治まることもあります。一方で、痛みが数時間たっても治まらない場合や、時間とともに強くなる場合は、胆のう炎などを起こしている可能性があります。自己判断で様子を見続けず、早めに医療機関を受診しましょう。

胆のう炎の症状や、胆石の痛みとの違いについては「胆のう炎の症状とは?胆石の痛みとの違いと受診すべき危険なサイン」をご覧ください。

症状から考えられる主な胆のうの病気

胆のうの病気には、次のようなものがあります。いずれも初期には症状が出ないことが多く、症状だけで病気を見分けることはできません。検査で確かめることが大切です。

病気初期の症状主な特徴
胆石症(胆のう結石)多くは無症状。食後のみぞおちや右上腹部の痛み胆のう結石の約8割は自覚症状がない
急性胆のう炎みぞおちの不快感や鈍い痛みから始まる多くは胆石が胆のうの出口に詰まって起こる。発熱を伴うことがある
胆のうポリープほとんど症状がない健診の腹部超音波検査で見つかることが多い
胆のう腺筋腫症症状がないことが多い胆のうの壁が厚くなる。胆石症や胆のう炎を起こすこともある
胆のうがん早期は症状がないことが多い進行すると黄疸や腹痛が出ることがある

胆石症(胆のう結石)

胆のうの中に石ができる病気です。胆のう結石では約8割の方に自覚症状がないとされ、健診で見つかることも少なくありません。胆石が胆のうの出口に詰まると、食後のみぞおちや右上腹部の痛み(胆石発作)が起こることがあります。

急性胆のう炎

胆のうに炎症が起きる病気で、ほとんどは胆石が胆のうの出口(胆のう管)に詰まることで起こります。みぞおちの不快感や鈍い痛みで始まり、進行すると右上腹部の痛みが強くなり、発熱や吐き気を伴うことがあります。

胆のうポリープ

胆のうの内側の粘膜にできる、盛り上がった病変の総称です。ほとんどは症状がなく、健康診断や人間ドックの腹部超音波検査で偶然見つかることが多いとされています。大部分は良性ですが、最大径が10mm以上のものは、がんの可能性を考えて胆のう摘出術が検討されます。

ポリープの症状については「胆のうポリープに症状はある?痛みの原因と何科を受診すべきかを解説」で解説しています。

胆のう腺筋腫症

胆のうの壁が、部分的または全体に厚くなる病気です。症状がないことが多く、健診で胆のうの壁が厚いと指摘されて見つかることがあります。胆石症や胆のう炎を合併すると、痛みや発熱などの症状が出ることがあります。

詳しくは「胆のう腺筋腫症」のページをご覧ください。

胆のうがん

胆のうにできるがんで、早期には症状がないことが多いとされています。進行すると、黄疸や、みぞおち・右わき腹の痛みが出ることがあります。症状が出る前に、健診などの腹部超音波検査で見つかることもあります。

胆のうポリープとがんの関係については「胆のうポリープががんである確率は?症状や良性との違い、治療も解説」で解説しています。

胆石など胆のう疾患でお悩みの場合は当院までご相談ください

当院では、胆石など胆のう疾患に対して適切な診断を行い、患者さま一人ひとりに合わせた治療方針をご提案しています。

手術が必要かどうかを含めて専門医が丁寧に診断します。お気軽にご相談ください。

JR大阪駅から徒歩3分・土日祝も診療

胆のうの病気と間違えやすい病気

みぞおちや右上腹部、背中の痛みは、胆のう以外の病気でも起こります。症状が似ている主な病気は、次のとおりです。

胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎

胃や十二指腸の粘膜が傷つく胃・十二指腸潰瘍では、みぞおちの痛みや胃もたれがみられます。胃潰瘍では食後に、十二指腸潰瘍では空腹時に痛みが出やすいとされています。便が黒っぽくなることもあります。また、胃酸が食道へ逆流する逆流性食道炎でも、みぞおちの不快感や胸やけが起こります。

急性膵炎

膵臓に急な炎症が起きる病気で、上腹部に強い痛みが生じ、約半数の方では痛みが背中まで突き抜けるとされています。前かがみになると、いくぶん楽になることがあります。急性膵炎の原因の40〜70%は胆石とされています2)。強い痛みが続く場合は、すぐに医療機関を受診してください。

心筋梗塞・狭心症

心臓の病気でも、みぞおちの痛みや胃のむかつきとして症状が出ることがあります。胸の痛みや締めつけられる感じ、冷や汗、息苦しさを伴う場合や、痛みが左肩やあご、腕に広がる場合は、ためらわずに救急車を呼んでください。

尿管結石

腎臓でできた石が尿管に詰まると、わき腹から背中にかけて激しい痛みが起こります。右側に起きると、胆のうの痛みと区別しにくいことがあります。血尿が出たり、痛みが下腹部のほうへ移ったりすることもあります。

このように、似た症状が出る病気は多く、症状だけで原因を見分けることは困難です。気になる症状がある場合は、医療機関で検査を受け、原因を確かめることが大切です。

受診の目安と、病院で行う検査

受診を考えたい症状のチェックリスト

次のうち1つでも当てはまる場合は、医療機関の受診を検討しましょう。

  • 食後にみぞおちや右上腹部の痛み、重さを繰り返す
  • お腹の痛みと同じころに、右肩や背中にも痛みが出る
  • 健康診断や人間ドックで、胆石や胆のうポリープ、胆のうの壁の厚みなどを指摘された

発熱や黄疸を伴う場合や、強い痛みが続く場合は、様子を見ずにすぐに受診してください。

何科を受診すればよい?

胆のうの病気が気になる場合は、消化器内科や消化器外科を受診するのが一般的です。胆のうの病気を専門的に診療している医療機関であれば、検査から治療方針の相談まで続けて受けられます。夜間や休日に強い痛みや発熱がある場合は、救急外来を受診してください。

受診先の選び方については「胆石は何科を受診する?受診の目安と検査・治療について解説」をご覧ください。

病院で行う主な検査

胆のうの病気が疑われる場合、まず行われることが多いのが腹部超音波検査(エコー検査)です。お腹にプローブを当てて胆のうの中を調べる検査で、体への負担はほとんどありません。胆石や胆のう炎の確認に役立ち、ポリープの大きさや胆のうの壁の厚みも調べられます。

血液検査では、炎症の程度を示す白血球数やCRPの値、肝機能や胆道系の酵素の値などを確認します。必要に応じて、CT検査やMRI検査で、胆のうや胆管の状態をさらに詳しく調べます。

検査の内容や、それぞれの違いについては「胆石の検査方法とは?血液検査でわかるのか、エコーやCTとの違いを解説」で解説しています。

胆のうの病気の初期症状についてよくある質問

Q.胆のうが悪いと、どこが痛みますか?

みぞおちや右上腹部に痛みが出ることが多く、右肩に抜けるような痛みを感じることもあります。背中に痛みが広がるように感じる方もおられます。ただし、同じような場所の痛みは、胃や膵臓、心臓の病気でも起こります。痛む場所だけで判断せず、気になる症状が続く場合は医療機関で原因を確かめましょう。

Q.胆のうの病気は血液検査でわかりますか?

血液検査では、炎症の程度や、肝機能・胆道系の数値を確認できます。ただし、胆石やポリープがあっても、症状がない段階では血液検査の値に異常が出ないこともあります。胆のうの詳しい状態は、腹部超音波検査などの画像検査で確認します。

Q.胆のうの病気の原因は何ですか?

病気によって異なります。胆石は、胆汁の成分のバランスが崩れることでできるとされ、高カロリーの食事や肥満、妊娠、極端な体重減少などが影響するといわれています。急性胆のう炎の多くは、胆石が胆のうの出口に詰まることで起こります。

胆石ができる原因については「胆石ができる原因は?女性に多い理由・石の種類別の原因と予防を解説」で詳しく解説しています。

Q.症状がなくなれば、放っておいても大丈夫ですか?

痛みが治まっても、胆石などの原因がなくなったとは限りません。症状のない胆石は、検査で胆のうの状態を確認したうえで、定期的に経過をみることもあります。一方で、何らかの症状がある場合は、手術による治療が原則とされています。一度でも痛みが出たことがある方は、今後の治療について医師に相談しましょう。

胆石を放置した場合の経過については「胆石をほっとくとどうなる?自然に治るのか、受診の目安を解説」をご覧ください。

まとめ|胆のうの病気は、症状が出る前に見つかることも多い

胆のうの病気は、初期には自覚症状が出ないことが多く、健康診断の腹部超音波検査で偶然見つかることも少なくありません。

症状が出る場合は、次のような変化がみられます。

  • 食後のみぞおちや右上腹部の痛み、重さ
  • 右肩や背中に広がる痛み
  • 吐き気や胃もたれ
  • 同じような痛みを繰り返す

発熱や寒気、黄疸、尿の色が濃い、強い痛みが続くといった症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。

また、症状がなくても、健診で胆石や胆のうポリープ、胆のうの壁の厚みなどを指摘された場合は、一度専門医に相談し、ご自身の胆のうの状態を確認しておくことが大切です。

胆石など胆のう疾患でお悩みの場合は当院までご相談ください

当院では、胆石など胆のう疾患に対して適切な診断を行い、患者さま一人ひとりに合わせた治療方針をご提案しています。

手術が必要かどうかを含めて専門医が丁寧に診断します。お気軽にご相談ください。

JR大阪駅から徒歩3分・土日祝も診療

当院の診療の特徴は「大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニック」のトップページ、受診から日帰り手術までの流れは「治療の流れ」のページでご紹介しています。

参考文献

1) 日本消化器病学会. 胆石症ガイド2023.

2) MSDマニュアル家庭版. 急性膵炎.

この記事の監修者

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大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニック
院長 岩村宣亜
京都大学医学博士(肝胆膵移植外科学)、消化器外科専門医
2022年8月に大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックを開院。2026年9月には、大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニックを開院。患者さまの早期社会復帰を支える「内視鏡日帰り手術」の普及に取り組んでいます。
京都大学医学博士(肝胆膵移植外科学)、消化器外科専門医
2022年8月に大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックを開院。2026年9月には、大阪日帰り外科胆のう・胆石クリニックを開院。患者さまの早期社会復帰を支える「内視鏡日帰り手術」の普及に取り組んでいます。
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